2008年は働き方を見直す年

2008.04.04

「給料はなぜ上がらない!」(週刊東洋経済 2008/3/29号)
「だから女は働かない 見せかけ『女性活用』の落とし穴」(日経ビジネス 2008/03/10号)
「働き方格差 生涯賃金ギャップ『2億円』の不条理」(週刊ダイヤモンド 2008/3/8号)
「人材奔流 日本企業、人活経営に挑む(日経ビジネス 2008/3/3号)
「雇用漂流」(週刊東洋経済 2008/2/16号)
「幸せな工場 迫る2009年問題 派遣・請負社員を磨き上げろ」(日経ビジネス 2008/2/11号)
「働きウーマン」(週刊東洋経済 2008/2/9号)

「名ばかり管理職」(NHKスペシャル 2008/3/31放送)
「ニッポンの働き方の行方」(テレビ東京 ワールドビジネスサテライト 2008/3/26放送)
「EE感じに社会人」(NHK 2008/3/19,3/20放送)
「正社員化が加速する」(NHK クローズアップ現代 2008/3/12放送)
「日本経済新聞連載『働くニホン』連動企画 揺れる仕事の現場」(テレビ東京 ガイアの夜明け 2008/2/26放送)

 ここ2ヶ月間で「人材」「働き方」を特集で取り上げたビジネス誌やTV番組をざっと散見しただけでも、これだけのものが挙げられます。
 昨年10月1日から日本経済新聞社が企画連載した「働くニホン」の反響も非常に大きかったようで、連動していたWEBサイトではアクセスが集中し、一時閲覧できなかったほどです。
 労働人口減少に伴う諸問題を契機に、雇用形態、価値観、ライフスタイル、年代、性別、グローバル化、経営統合・・・など、かつて日本が経験したことがない多様性の時代を迎え、働く人々が自分の働き方を見直し始めています。
 内閣府は「2008年は『ワークライフバランス』元年」と掲げ、仕事と生活の調和の実現に向けて取組みを進めています(ちなみに、「ワークライフバランス」とは女性だけの問題だと誤解されている方もいらっしゃるようですが、男女問わない問題です)。

 企業もそうした流れを受け止め、さまざまな施策を打ち始めているようですが、実態はまだまだ。
 先日私が参加したワークライフバランスの研究会で各社の担当者らに話を聞くと、企業側は積極的に諸制度を導入してもなかなか利用に結びつかないケースもあるようです。「制度の内容や意図が全社員にきちんと伝わっていない」「利用するための手続きや方法などに問題がある」「上司や周囲の認識不足」「上司が利用させたがらない」「職場の雰囲気から利用しづらい」「利用することで自分の評価や昇進に差し障りがあるのではないかという不安」など、"いかに従業員に安心して利用してもらいやすい「しかけ」づくりができるか"が推進の鍵となっているようです。

   ちなみに日経リサーチが一般企業にお勤めのビジネスパーソンを対象に行なった「働きがいに関する意識調査」(2007年12月下旬実施)によると、「職場では、仕事と生活のバランスが受け入れられる雰囲気がある」かどうかを聞いたところ、
・そう思う計(「そう思う」+「どちらかといえばそう思う」)が32.6%
・そう思わない計(「そう思わない」+「どちらかといえばそう思わない」)が31.2%
で、二極化していることがわかりました。
 さらに同じ質問を、「自分の会社は働きがい」が「ある」「ない」という回答別に分析してみたところ、働きがいが「ある」人では「そう思う計」が54.9%であるのに対し、働きがいが「ない」人では17.2%と低く、反対に「そう思わない計」が57.7%となっています。「仕事と生活のバランスが受け入れられる雰囲気」は従業員の働きがいにも大きな影響があるといえそうです。

 日経リサーチではさまざまな企業・組織からの依頼を受けて、「従業員意識調査」(いわゆるES調査からビジョン・方針浸透度調査、社内ブランド意識調査などまでさまざま)を行い、組織の活性化に役立てていただいています。「多様性」を反映してか、最近では正社員に留まらず契約社員・派遣社員も調査対象にしたり、単体組織に留まらず国内や海外のグループ企業も一緒にまとめて調査したり、というケースが増えています。
 多くの人が自分の働き方を見直している今、企業もリアルに状況を把握し対応していかないと、働き続けてほしい人材にそっぽを向かれてしまうことになりかねませんね。

市場調査第二グループ 組織活性化調査チーム 林美智代