開通から3ヶ月の「副都心線」。利用者の評判は?
2008.09.16
東京メトロ副都心線が2008年6月14日に開通しました。埼玉県和光市から池袋と新宿を経由して渋谷までを繋ぐ地下鉄です。この副都心線は東武東上線と西武池袋線に相互乗り入れがされており、東京郊外から東京副都心の三大商業圏に直通でアクセスできるという利便性から、開通前から大きな注目を集めていました。利用者の評判はいかに?
開通から3ヶ月経過した現在までの評判を、blogVizセンサーで見てみましょう。
ブログへの書き込みについて、開通直前から9月6日までのポジティブ評価とネガティブ評価の比率を、一週間ごとに見てみました(図1)。
開通直前の6月8日~6月14日はポジティブ評価が73.5%。期待の高さがうかがえます。しかし開通した週の6月15日~6月21日にポジティブ評価は66.9%に下がりました。ニュースなどでも取り上げられましたが、開通当初の現場の混乱による大幅なダイヤ乱れがポイントを下げた原因のようです。運行が安定し始めた翌週にはポジティブ評価が76.6%となり、運行前の数値を上回りました。その後は散発的なトラブルが原因と見られるネガティブ評価の増加が見られますが、学校が夏休みに入った7月20日以降にはポジティブ評価が測定期間中最大の82.3%となっています。個別のブログを見ると、学生をはじめとする若者層が渋谷に遊びに行くための足として利用した際の評価が多くなっています。8月下旬のネガティブ評価の増加は、天候不順によるダイヤの乱れが原因と思われます。西武池袋線と東武東上線の相互乗り入れのため、豪雨などによるこれらの路線のダイヤ乱れが副都心線にも影響を及ぼしました。沿線に住む私もそういえば確かにこの期間は何度か運行遅延に悩まされました。
図1.「副都心線」ポジティブ・ネガティブ評価の時系列グラフ

開通後の6月15日から8月31日に「副都心線」が語られたブログで使われた語彙のランキングを見てみます(図2)。名詞では「渋谷」がトップ。「池袋」が4位で、「便利」が7位でした。形容詞では「新しい」をトップに、「いい」「早い」などポジティブ評価のワードが並んでいます。動詞には「乗る」「行く」「使う」といった利用を示す言葉が上位となっています。池袋と渋谷に行くのに「便利」なことがインパクトを持って迎えられ、利用者の評価は上々であるということのようです。ただし、動詞の8位に「遅れる」というネガティブな単語も入っており、ダイヤの遅延や混乱も多くの話題となっていることが残念なポイントです。
図2.「副都心線」が語られたブログとそのコメントについて、語彙をカウントした表
(単位は件数。3つの品詞それぞれ1~10位を掲載)

幾度かネガティブ評価の比率が上がっているとはいえ、開通後のポジティブ評価の割合は6割程度以上で推移していることから、利用者には好意的に受け入れられたと判断してよいでしょう。
将来的には東急東横線との相互乗り入れも予定されており、埼玉~副都心~神奈川を結ぶ大動脈ができあがります。利用者が爆発的に増えるであろうこの全線開通は、今回の開通時のような混乱を起こすことなく迎えてもらいたいものですね。
デジタル調査グループ 金澤宣明