気の利いたお土産選びは、地元の人のオススメを選べ
2009.07.28
いよいよ夏本番です。皆さんは今年の夏はどこかに旅行に出掛けたり、地元に帰省するなど計画をされていますか?
ところで、旅行や帰省の際に気になるのがお土産です。旅行以外でも、業務で出張される際にも悩む方が多いのではないでしょうか。かくいう私も、できるだけいつもと違う品を選び、驚かせてやろうと画策するのですが、結局決め手に欠いて無難に「定番」を選んでしまうことが多いです。
では「気の利いた」土産物とはどんな品でしょうか?日経リサーチでは「地域ブランド戦略サーベイ」を実施し、地域や名産品のブランド力を調査・分析しています。この調査から土産物菓子について、全国の方を対象に「他の人にどの程度勧めたいか?」を聞いた推奨意向ランキングは図表1の通りです。北海道のお土産の定番「白い恋人」がトップで、以下「長崎カステラ」、「京都八ッ橋」、伊勢の「赤福餅」、「東京ばな奈」の順でした。この推奨意向は過去の経験からの評価ですから、土産物を「もらう」側の評価と解釈できます。

一方で、地元の方はどんな品を土産物として「渡して」いるのでしょうか?そこで図表1で見た「もらう」側の評価を横軸に、地元の「渡す」側の評価を縦軸にとり分類した結果が図表2です。

図の右上には「長崎カステラ」、広島の「もみじ饅頭」、伊勢の「赤福餅」、北海道の「白い恋人」、仙台の「萩の月」、沖縄の「ちんすこう」が位置しています。これらの土産物菓子は地元(「渡す」側)、全国(「もらう」側)ともに評価が高く、まさに「気の利いた」品といえます。
一方で図の右下には全国(「もらう」側)からは評価されるものの、地元(「渡す」側)での評価は高くない土産物菓子が位置しています。個別の商品名は伏せますが、東京、愛知など都市部の土産物が目立ちます。中でも「商品A」が顕著な傾向を示しています。確かに、私はこの地域に住んでいる時はこの商品をお土産として「渡す」ことはありませんでした。しかし転勤後はその地域の土産物として買って帰ることがあります。つまり、この領域は他の地域から見て、その地域の土産物のイメージとして浮かぶ「定番」な品といえます。「もらう」側に評価されていますから、土産物選びに困った時には間違いのない選択といえます。
そして最も注目すべきは図の左上で、鹿児島の「かるかん」、新潟の「笹団子」、福岡・太宰府の「梅が枝餅」、熊本の「いきなり団子」、「本場岩手南部せんべい」、佐賀の「小城羊羹」が位置しています。現状では全国(「もらう」側)には評価されていない(=知られていない)ものの、「渡す」側の地元での評価は高い土産物菓子です。他地域から見ると馴染みが薄いですが、地元のお墨付きの品ですので、そのオススメを信じて試してみる価値がある品といえます。
このように土産物に対する「渡す」側と「もらう」側の評価には差がみられます。評価の安定した定番品も良いですが、時には地元で評価されている「隠れた逸品」を探し出すのも、新たな発見があり面白いと思います。またそれは地域の理解や魅力の訴求を促し、地域経済の活性化にもつながる重要な一歩でもあるのです。
この夏、皆さんが全国各地で地域の特色あふれる産品・土産物に出会い、それぞれの隠れた逸品が見つかることを期待しています!
■地域ブランド戦略サーベイ
http://www.nikkei-r.co.jp/area_brand/
市場調査大阪・名古屋グループ 加藤昌俊