買物天国『新宿』であなたはどこに行く?
2009.09.26
買い物が大好きな筆者は、週末ともなれば都内の百貨店や駅ビルなどに出没して何かいいものはないかと物色するのが楽しみです。中でもたくさんのお店が立ち並ぶ新宿は格好のショッピングエリア。新宿エリアの魅力はなんといっても大型の商業施設が多いことです。何軒か回れば欲しいものが全て揃ってしまいます。
買い物をしていると、ひと口に百貨店と言っても品揃えも違えば、来店しているお客さんの層も微妙に違っていることに気付きます。では、実際はどのように違うのでしょうか。
今回は商業施設ごとに利用者の特徴をデータベース化した「首都圏センサス」を使って調べてみました。まず、新宿エリアではどんな商業施設が利用されているか見てみましょう。

利用率で見ると、「伊勢丹新宿店(以下「伊勢丹」と表記)」と「高島屋タイムズスクエア新宿店(同「高島屋」)」の百貨店2軒が1、2位にランクインし、「ビックカメラ新宿店」、「ルミネ新宿(同「ルミネ」)」が続いています。それでは、「伊勢丹」と「高島屋」という新宿を代表する2大百貨店に加え、最近業績が好調な駅ビル「ルミネ」について、それぞれの特徴を見ていきましょう。

利用者の性年代別構成比を見ると、「伊勢丹」と「高島屋」がよく似ていることが分かります。違いと言えば、「伊勢丹」は50代以上の男性客が「高島屋」に比べて若干多いことで、伊勢丹の特徴であるメンズ館の影響がうかがえます。一方、「ルミネ」は20代以下の女性客が4分の1を占め、百貨店勢と大きく異なることが分かります。確かに、ルミネでは男性モノの売り場をほとんど見かけません。

次に、利用目的を見てみます。「伊勢丹」は「衣服の買い物」が6割強を占めるのに対し、「高島屋」には突出した利用目的が見当たりません。それが昔ながらの何でも揃う"百貨店"の特徴なのかもしれませんが。また、「ルミネ」は伊勢丹同様「衣服の買い物」が最も多くて5割に達しますが、「飲食店・レストランの利用」も4割弱あり、ターミナル駅の真上という立地の特性を反映しているといえます。

最後に利用金額の違いを見てみましょう。「伊勢丹」は「1-2万円未満」が2割強で最も多く、1回当たりの利用金額は3施設の中で最高でした。「高島屋」は「3,000-5,000円未満」、「ルミネ」は「1,000-3,000円未満」が最も多くなっています。利用者属性や利用目的の違いが、このような利用金額の差となって現れたようです。
「伊勢丹」は利用者も、1人当たりの利用金額も多く、さすが日本で売上高1、2位を争う店舗だけあります。「高島屋」と「ルミネ」は、「伊勢丹」に比べて利用金額が低くなりましたが、「高島屋」は「衣服の買い物」で利用するお客さんの割合が「伊勢丹」に比べて低いことが要因と推測できます。「ルミネ」は伊勢丹同様、「衣服の買い物」での利用客が多いものの、若年層が中心のため、品揃えもそれらの層に合わせた比較的単価の低い商品が多いことが影響していると思われます。
今度新宿に行かれる際は商品の品揃えや来店しているお客さんにも注目してみては如何でしょうか。店舗ごとの違いが発見できて面白いかもしれません。
■商業地域・商業施設・駅・路線の顧客像が分かるデータベース「首都圏センサス」
約25,000人が回答したアンケートから、首都圏(1都3県)の駅・路線、商業地域・商業施設の利用者のプロファイルをデータベース化したものです。利用客データの分析を通じて、競合店舗の顧客特性、未出店地域の商圏特徴、駅利用者の特徴などを様々な角度から把握できます。流通小売業、外食産業の出店計画やマーチャンダイジング、デベロッパー・鉄道会社・広告会社・自治体などの街づくり、都市再開発、交通・屋外広告のプランニングなどに威力を発揮します。
http://www.nikkei-r.co.jp/service/area/census.html
市場調査グループ 髙尾朋枝