前回比で全対象国がDI悪化、英14ポイント低下、露は20台に下落

日経リサーチの「世界暮らし向きDI」2015年4月調査結果より

 株式会社日経リサーチがアジアを中心とした世界各国の生活実態を探る「世界暮らし向きDI」調査の最新結果(2015年4月実施)がまとまりました。

 この調査は米国、英国、中国、インド、マレーシア、タイ、ブラジル、ロシアの8カ国に、2014年4月調査から日本、今回からベトナムを加えた計10カ国に住む20~59歳の男女各国約200人ずつにインターネットを通じて生活実感を尋ねるもので、現在と3カ月後の暮らし向きを聞き、「暮らし向きがよい(よくなる)」と回答した割合から、「悪い(悪くなる)」と回答した割合を引いた数値が「暮らし向きDI(指数)」となります。
 調査は2013年7月から3カ月に1回実施しており、今回が第8回になります。結果は短信スタイルにまとめてお客様にご提供しています。

暮らし向きDI(現在2015年4月時点) 今回15年4月の調査で、現在の暮らし向きDIは新たに調査対象国に加わったベトナムを除く9カ国すべてで前回(1月)より悪化するという8回目にして初めての結果となりました。9カ国のうち、英国、ブラジル、ロシア、マレーシア、日本の5カ国は過去最低を更新しました。

 中でも、英国は14ポイントの大幅低下となりました。先進7カ国でトップの経済成長率を誇りますが、労働者の間では恩恵が一部の富裕層に集中しているとの不満が根強く、2月の消費者物価上昇率が0%になるなど、デフレ懸念も浮上してきました。5月に行われた総選挙を前に、市民の漠然とした不安が数字に表れたと見ることもできそうです。また、景気低迷が続くロシアの現在DIは4期連続の低下で、ついに20台にまで落ち込みました。ロシア中央銀行が2015年の経済成長率をマイナス3.5~4.0%と予想するなど、当面は厳しい状況が続きそうですが、3カ月後の暮らし向きDIは60と現在DIを32ポイントも上回りました。市民の間には景気低迷に底打ち感が出ているのかも知れません。

 新たに調査対象国となったベトナムは現在DIこそ50にとどまりましたが、3カ月後DIはこれを28ポイント上回る78で、中国、ブラジルに次ぐ高水準となりました。日本は現在DIが前回から11ポイント低下し、ひとケタ台の7、3カ月後DIは12ポイント下落してマイナス13と、低水準が続いています。


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