株式会社日経リサーチ

サンプルやモニターの数以上に、 指標の緻密さこそ重要なファクター

「ストア戦略サーベイ」を活用したラッシュジャパン様のブランド戦略

1999年3月に国内営業をスタートさせた英国生まれの自然派コスメメーカー・ラッシュジャパン。フレッシュな原材料でハンドメイドされたコスメや、ビビッドなカラーのバス用品などで旋風を巻き起こし、国内約130店舗にまで成長を遂げた同社が、さらなる成長のために取り組むマーケティングやコミュニケーション戦略について、取締役 ブランド担当役員の小林弥生氏に聞いた。

──「ストア戦略サーベイ」導入当初の課題は?

小林氏 ラッシュジャパン(以下ラッシュ)の成長率が鈍化した2010年に「ストア戦略サーベイ」を最初に導入した際は、ブランド認知が一方向に偏っていた。楽しい、かわいいという見られ方は喜ばしいですが、商品への真摯な想いやエシカル活動などの側面があまり認知されておらず、もっと真の価値を正しく伝えなくてはと感じました。

──再度導入した経緯は?

小林氏 ブランドコミュニケーションを改革するフェーズに入った2012~3年ごろ、私たちにとっての最大のメディアである店舗でのカスタマーエクスペリエンス=顧客体験を、最重要ポイントに設定した。当時国内営業15年目を控え、各スコアを客観的にリサーチするため、再度「ストア戦略サーベイ」の導入を決めたんです。

──自信を与えられたスコアは?

小林氏 遊び心が感じられる、幸せな気持ちになれるなど「経験価値」スコアの急伸が象徴的でした。基本的に広告展開をせず、店舗を重要視し、お客様に寄り添ったスタッフのコミュニケーションが正しかったことが証明された。社内のモチベーションも上がり、ブランドの成長を実感しましたね。

──社内の意識改革をしたそうですが?

小林氏 お客様がまた戻りたくなる店へと進化するため、「セル、セル、セル」から「リッスン、アスク、アドバイス」へと販売スタイルを転換しました。まず「聞く」。すると要望やライフスタイルがわかる。次に「尋ねる」。するとお客様の気持ちやステイタスがわかる。そうして初めて私たちが誇る約650種の商品から最適な「アドバイス」が提供できます。その場で購入されなくても、結果お客様が戻ってくるようになった。こうした意識改革は私たちにとってはビッグジャンプでした。

──今注力しているマーケティング施策は?

小林氏 ラッシュが好きな方とより良い関係を構築するため、インフルエンサー施策やコミュニティーづくりを加速中で、つまりは口コミ戦略です。ブランド全体の責任者として5年になりますが、マーケターという自身のキャリア上、広告展開しない方針に対する当初の戸惑いも、トライアル&エラーを繰り返すことで「ラッシュらしい差別化できる施策を」と、今の戦略に転換できた。結果的にソーシャルメディアが充実する時代にもリンクしてきました。

──「ストア戦略サーベイ」で得たデータの落とし込みは?

小林氏 実はマーケティング面よりも、コミュニケーション面に活かす部分が大きい。コピーライティング、PR、販促物といったクリエイティブへの反映がその例で、こうした客観的データを根拠にお客様の購買行動の核心=インサイトに紐づけることで、本当に求められる商品やサービスの提供につなげています。

──「ストア戦略サーベイ」を評価する点は?

小林氏 サンプルやモニターの数以上に、指標の緻密さこそ重要なファクターですよね。「ストア戦略サーベイ」は26万人という数の多さに加え、きめ細かい項目単位でスコアがウォッチできるので、小さな変化も読み取れて、客観的な視点に立ってさまざまな戦略に落とし込めるのが、大きなメリットではないでしょうか。

──今後の展開は?

小林氏 原宿表参道店のような、真のブランドバリューを正しく発信できる店舗をさらに充実させます。ラッシュブランドの魅力のすべてがつまった、デスティネーション=目的地となる店舗展開です。ブランドの好き嫌いは商品に込められたストーリーで決まる。原材料の一つひとつに真剣に向き合うからこそ、約650種の商品すべてにストーリーがあるラッシュに対して「ラブ!」と宣言してくださるお客様にもっと愛されるため、旗艦店を中心に私たちの想いを発信し続けたいですね。


ラッシュのマーケティングやコミュニケーション戦略について語っていただいた、取締役 ブランド担当役員の小林弥生氏。

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