株式会社日経リサーチ

相互送客をはかるブランディングに不可欠な「ストア戦略サーベイ」の指標軸!

データを分析することはすなわち、お客様の「心」を知ることです

「2015年度百貨店バイヤーズ賞メンズ部門 ベストセラー大賞」を受賞したダーバンを筆頭に、アーノルドパーマーなど26ブランドを展開するレナウン。店舗と公式通販サイト「R-online "The Shop"」との相互送客をはかる、創業115周年の老舗アパレル企業が力を注ぐブランディングについて、マーケティング室 室長の大塚正弘氏に聞いた。

── 「ストア戦略サーベイ」導入のポイントは?

大塚氏 当社においてEC(サイト)が稼動した2012年当時は、まだ「顧客との関係管理」今で言う「CRM」に関する認識は低いものでした。「数多くのリアル店舗を展開している」という強みを持つ当社にとって、重要視すべきセグメントが、「売場」という軸でした。数あるデータ類の中でも「売場」における分析が充実した「ストア戦略サーベイ」の導入は自然な流れでしたね。

── 導入当初の課題は?

大塚氏 実は、お客様の心理をつかめていないのでは、という危惧がどこかにありました。リアルではアナログ管理という点で、ECでは稼動当初による情報量の少なさの点で、我々の弱点を認識していました。また、「非購買客データの分析」という課題もある中、「ストア戦略サーベイ」の必要性を感じたんです。

── 「ストア戦略サーベイ」を重要視した点は?

大塚氏 全社的なCRM担当部署の立上げと並行して、Product=商品、Place=販売チャネル、Price=価格といった3Pへの落とし込みなど、「ブランディングの再定義」を進めました。「ストア戦略サーベイ」はヒントとさせて頂いたデータのひとつです。

── 導入後のアクションは?

大塚氏 百貨店、総合スーパーと呼ばれるGMS、直営店など2,000以上の売場に加え、ネット、モバイル、イベントも含めたいわゆるオムニチャネルの展開を意識した時、売場というチャネル軸から購買趣向というブランド軸へと、顧客視点に立って従来の優先度を改めました。百貨店、GMSといった売場単位ではなく、それぞれが持つブランド価値で戦略を打つ。全社的な意識改革が必要であり、ブランドを軸とした組織改革もその一環であったと認識しています。

── マーケティングに活用したデータや指標は?

大塚氏 当社のブランド以外の店舗利用状況を示す「買いまわり」データがあり、例えばダーバンとアーノルドパーマータイムレスとでは親和性の高いコーヒー店やメガネ店が異なっています。そんなデータから「買い物にかける時間」「商品選択は実か利か」といった仮説を立て、ブランドごとに戦略の最適化を図っています。コンペティターとなる同業の競合だけではなく、相乗効果を生む他業種をベンチマークすることで、ゴールの確度を高める一助としています。

── 中長期の展開は?

大塚氏 スーツなどにおける「サイズの補正情報など」膨大なアナログ情報をデータ化することで、お客様ごとにマッチした「パーソナル度」をさらに発展させ、どこでも試着できる仮想試着=バーチャルフィッティングから、お客様の体型変化を先読みした提案まで、さまざまな展開の可能性を視野に入れています。今、お客様はリアルとEC、分け隔てなく行動される様になっています。その中で、我々が「如何にお役に立てるか?」を考えて進めていきます。

── 「ストア戦略サーベイ」を継続活用する意図は?

大塚氏 消費者心理、トレンド、世代変化を経年でキャッチアップする必要性から、「ストア戦略サーベイ」を2012年より継続活用しています。白書などのペーパーデータは信頼性を感じますが、消費者の心理を捉えるには「定性情報」や「即時性」が足りません。26万人の声が反映された「ストア戦略サーベイ」には、白書や一般的なネットアンケートにはない、消費者の今の心の活力というか、ダイナミズムが感じ取れますね。

── 今後の課題は?

大塚氏 今期新設された「CRM担当部署」管理下のコールセンターでは、かなり前から「お客様からのご相談」という膨大なデータを音声やテキスト形式で保有しています。そんな宝のようなデータを始めとして、「お客様の声」を分類、解析する、いわゆるテキストマイニングすることで、当社ブランドのポジショニングや提案すべき価値を見出し、今後の展開に役立てる予定です。こうした自社ビッグデータや「ストア戦略サーベイ」などを分析することはすなわち、お客様の「心」を知ることですから。

株式会社レナウン戦略事業本部マーケティング室室長 大塚正弘氏

レナウンのブランド事業について語っていただいた、株式会社レナウン戦略事業本部マーケティング室室長 大塚正弘氏

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