株式会社日経リサーチ

様変わりする東南アジア3カ国の消費動向

 日経リサーチは2016年9月6日に東京で「ASEANセミナー」を開催、有望な消費市場として注目されるインドネシア・ベトナム・ミャンマー3カ国の消費実態を検証しました。今回はセミナーの一部をご紹介します。なお、検証では消費者家庭を訪問する定性調査およびインターネットと訪問面接による定量調査の結果をベースにしました。詳細な資料は海外の現地ビジネス情報に関する当社のサブサイト「グローバル・マーケティング・キャンパス」(http://gmc.nikkei-r.co.jp/)に掲載しています。
1人当たりGDP3,000ドルライン超えはいつか
 まず、当社の定量調査結果から耐久消費財普及率を見てみます。冷蔵庫は3カ国とも8割を超えていますが、自動車はベトナムとミャンマーが2割程度に留まっているのに対し、インドネシアは約6割と、バラつきが見られます。

 一般的に、国民1人当たりのGDP(国内総生産)が3,000ドルを超えるとモータリゼーションが始まり、耐久消費財の普及ピッチが早まるとされています。IMF(国際通貨基金)のデータによると、2016年の1人当たりGDPは、インドネシアが約3,600ドル、ベトナムが約2,200ドル、ミャンマーは1,400ドル強となっています。インドネシアが3,000ドルラインを超えたのは6年前の2010年、ベトナムも4年後の2020年過ぎには突破するとみられていますが、ミャンマーはその頃ようやく2,000ドルを超え、3,000ドル超えには、さらに時間がかかると予測されています。
インターネット環境の改善による消費動向の変化
 直近2年間に新品で購入した耐久消費財はスマートフォンが3カ国共通でトップになっています。また、インドネシアとベトナムでは、パソコンとタブレットが上位10位以内に入っており、IT端末への需要が高まっていることを伺わせます。 自分にとっての必要度を聞いてみると、インドネシアとベトナムでは、スマートフォンとパソコンは「必ず持っていないといけない」ものという意見が多く、そのスコアはカラーテレビを上回っています。これに対して、ミャンマーではカラーテレビがパソコンを抑え、スマホに次いで2番目に必要な耐久消費財となっています。 3カ国ともネット環境の改善が進んでおり、4Gサービスはインドネシアでは2014年に、ベトナムとミャンマーでも2016年にスタートしています。 ネット環境の整備と情報端末の普及は今後、3カ国でのインターネットサービスのさらなる可能性を感じさせるものがあります。
【必ず持っていないといけないもの】
必ず持っていないといけないもの
「モノ」より「コト」が対象
 インドネシアとベトナムでは、お金をかけたいと思う消費の対象が「モノ」より「コト」のようです。今後、よりお金をかけたいと思うものを聞いたところ、両国とも「旅行」や「教育・進学」は3割前後ありましたが、「家電製品の購入」は約1割でした。一方、ミャンマーでは「家電製品の購入」が「コト」系の回答より多くなっています。

 ネット環境の整備に伴い、3カ国でも消費を支える様々なインターネットサービスが登場しています。インドネシアとベトナムでは、ネットバンキングやオンラインショッピングの利用者が5割を超えており、今後も伸長が期待できそうです。ミャンマーでは国民の強い貯蓄志向を背景に、ネットを介した金融系サービスに成長の可能性が見えています。

 より詳しい各国の情報は日経リサーチ グローバル・マーケティング・キャンパスのサイトをご覧ください。
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