株式会社日経リサーチ

2つのブランド調査から社内の意識を変え、 企業ブランド力の再強化へ

「親しみやすさ」や「楽しさ」という企業ブランドイメージを築いてきたソネット株式会社。
事業の多様化が進むにつれ、意識するべき課題となってきた「コーポレート・ブランドの強化」。その解決のため、日経リサーチの2つのブランド調査を活用しているという。ブランド推進室の滝川佳延氏、相川多佳子氏にお話しをうかがいました。
Q:コーポレート・ブランドの強化が課題となるに至った経緯を教えてください。
滝川氏:創業当時から展開するインターネットサービスプロバイダ(ISP)事業「So-net(ソネット)」は、かつて提供していた電子メールクライアント「PostPet (ポストペット)」に登場するピンクのクマのキャラクター”モモ”が一世を風靡し、その影響もあって同種のサービスの中でも「親しみやすさ」や「楽しさ」といったイメージのブランドを構築してきました。しかし近年、光ファイバーサービス「NURO(ニューロ)」やモバイル事業、法人向けサービス事業など、事業領域は拡大しています。これまではサービス・ブランドの「So-net」と企業の「ソネット」のイメージは同じで良かったのですが、サービス・事業の多様化に対応するために、コーポレート・ブランドを一歩進んだものにしていくという課題が浮かんできたのです。
Q:「一歩進んだコーポレート・ブランド」とは、具体的にはどのようなことでしょうか?
滝川氏:事業部門ごとにサービス・ブランディングを進めていくことを基本体制としていますが、サービスが多様化する中で、会社としての確固たるブランド構築を必要としていました。そこで、『新しい価値の提供』という経営ビジョンと、『挑創楽夢(“挑戦”により新しい価値を“創造”し、全ての人の“楽しさ”や“夢”の実現に貢献すること)』というミッション、この2つを軸にしたブランド構築を考えています。
Q:社内に経営ビジョンやミッションを浸透させることを目的としたブランド構築ということですね?
滝川氏:その通りです。コーポレート・ブランドを強化するからと言って、厳格なルールを押し付けることはしたくありません。細かいルールを作ってしまうと面白味のないブランドになってしまいがちだからです。一見バラバラなことをしていても、ビジョンやミッションのもとで同じ方向を向いている状況を作る――そのために、お客様へのブランディングはもちろんですが、まずはビジョンやミッションを社内にしっかり浸透させることが大切だと考えました。
Q:そこで活用されたのが日経リサーチの「独自ブランドトラッキング調査」だそうですね。
相川氏:ブランドに関する調査はこれまでも行っていましたが、「NURO」をリリースした2013年から日経リサーチに「独自ブランドトラッキング調査」を委託しました。当初の目的は「NURO」の認知度や「So-net」との違い、それぞれのブランド力を把握することでした。
Q:日経リサーチの調査を採用した決め手は?
相川氏:長年『ブランド戦略サーベイ』など、大規模な自主調査を実施しており、日経新聞に企業ランキングをリリースしていて、幅広い経験や知見があり、調査設計や分析に信頼がおけたことが決め手です。「独自ブランドトラッキング調査」では、自社のサービスといくつかの競合他社サービスについて、認知度やイメージ、好感、共感、利用意向、満足度などを一般消費者1000人に聞いており、それらを定点観測しています。
Q:定点観測の中で何か発見はありましたか?
滝川氏: 「NURO」が我々「ソネット」のサービスだと理解されづらい点や、コーポレート・ブランドが分かりにくくなっていることに気づきました。これらの結果が各サービス・ブランドとは別に、コーポレート・ブランディングをしていく大きなきっかけとなりました。その後も、新しいプロモーションの際には必ず「独自ブランドトラッキング調査」を行い、狙ったターゲットに意図したメッセージが伝わっているのかを必ず調査するようにしています。調査結果をその後に活かすようになって、社内のマーケティング担当者の意識が確実に変わりました。これまで調査を気にしていなかった事業部でも、現在では調査結果や評価を重視するようになり、これも「独自ブランドトラッキング調査」を導入したメリットの一つだと考えています。
Q:2015年からは「独自ブランドトラッキング調査」と合わせて「ブランド戦略サーベイ」の活用も開始されたのはなぜでしょう?
滝川氏:競合企業をベンチマークとして測定しているオーダーメイド型の「独自ブランドトラッキング調査」とは違い、日経リサーチが独自で毎年実施している570の主要企業のブランド調査の結果が見られるのが「ブランド戦略サーベイ」。こちらが任意で選んだ企業の、ブランド価値の構造や過去から現在までの価値の変遷などを、把握できるのが魅力でした。「ブランド戦略サーベイ」では、あえて最近ブランド力が上がってきたと感じるインターネット関連以外の企業を選び、データを読み込むことで今後の施策のヒントを得るようにしています。
Q:今後の展望を教えてください。
滝川氏:現在、スタッフには『新しいマーケティング施策を打つこと』を求めています。失敗しても新しいことを提案していく姿勢が重要です。まず実施して、調査によりその施策が有効かどうか評価する。それを次に活かしていけばいい。ブランド価値を”見える化”することは、無駄のないブランディング、マーケティングを実現するためには必要不可欠だと考えています。

(インタビューは2015年12月に実施しました。なお、「 ソネット株式会社」は2016年7月に社名変更し「ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社」へ、部署も「ブランド推進室」から「コーポレートコミュニケーション室ブランド推進課」となりました。)
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