株式会社日経リサーチ
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日経「スマートワーク経営」調査解説(12)

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 日本の有力企業における「人材活用」「イノベーション」「市場開拓」の取り組みや実績について、調査データを分析し、「Smart Work」経営の実態をご紹介します。
育児と職場復帰~育休取得率、正社員と非正社員に10ポイントの差
 今回はまず育児休業制度の利用状況を正社員と非正社員で比較してみよう。育児休業を取得した出産者の比率を見ると、女性正社員は前回のコラムでご紹介したように平均94.5%。これに対して、非正社員は平均84.3%で、10ポイント強の差がついた。非正社員の育休取得率は従業員500人未満の小規模企業では94.5%と、むしろ正社員を上回っているが、これより規模の大きい企業になると、いずれのグループでも非正社員は育休取得率で正社員に大きな差をつけられている。
 
正社員数別出産者のうち育児休業取得者率(平均)
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 次に育児休業からの職場復帰の状況を正社員と非正社員で比べてみる。2015年4月から16年3月に出産し、17年6月末時点で職場復帰して働いている女性は正社員が平均80.7%なのに対し、非正社員は69.5%。このうち95%以上が復帰した企業は正社員の場合、32.1%で最も多く、出産後1年程度の育休で復帰する企業が多いようだ。ただ、従業員1万人以上の大企業になると、復帰率は74.9%と平均を大きく下回り、95%以上復帰の企業は16.9%と全グループ中、断トツの最下位だ。これは福利厚生制度が整備されており、1年超の育休を取得する社員が多いためと見られる。 非正社員の場合もほぼ同様の傾向が見られるが、復帰率で500人未満の企業が81.1%とトップだったのは、非正社員も重要な戦力として早期の職場復帰が望まれているからではないだろうか。ただ、非正社員については無回答率が高く、正確に状況を把握していない企業が多いことがうかがえる。今後の課題と言えそうだ。
 
正社員数別出産者のうち2017年6月末時点で就労中の割合(平均)
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