株式会社日経リサーチ
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日経「スマートワーク経営」調査解説(13)

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 日本の有力企業における「人材活用」「イノベーション」「市場開拓」の取り組みや実績について、調査データを分析し、「Smart Work」経営の実態をご紹介します。
介護休業~過半数の企業が16年度の取得実績無し、取得は女性に偏り
今回は介護休業制度の利用状況について見てみよう。2016年度の介護休業の取得人数を聞いたところ、取得実績が無かった企業が51.7%と過半数を占めた。育児休業と比べると、介護休業はまだまだ対応実績が少ないようだ。
 
介護休業取得者の有無(16年度、除く無回答)
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 さらに、介護休業の取得率(全正社員に占める取得者の割合)を男女別でみると、男性が0.02%、女性は0.14%だった。取得者は介護休業制度のある回答企業の男性社員約176万人中380人弱、女性社員約58万人中790人強になる。女性への偏りを見ると、従来専業主婦が家庭内で担っていた役割を、女性の就業率が向上した今も引き続き女性側が負担する、という育児にみられる構図が介護についても存在しているようだ。今後共働きの従業員の増加・高齢化により、介護問題が企業の課題として顕在化していくことは避けられない。家庭内の役割分担の男女差をどう考えるかも含めて、企業としてどう取り組んで行くかが今後課題となるだろう。
 
介護休業取得比率(16年度の介護休業取得人数÷正社員数、除く無回答) swc_13a.png
 
 また、介護は育児と比べて長期間にわたることが多く、休業だけでなく就業との両立が課題となる。介護と就業の両立支援策のひとつである短時間勤務制度の条件を見ると、育児が目的の場合、法定以上の条件で利用可能な企業が71.9%あったのに対し、介護は57.5%にとどまり、10ポイント以上の差があった。介護離職を防ぐためにも、休業の取得だけでなく短時間勤務などの両立支援策の充実が育児以上に求められよう。
 
一時的な短時間勤務制度で利用できる条件(複数回答)
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(編集企画部 原 直輝)