株式会社日経リサーチ
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日経「スマートワーク経営」調査解説(14)

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 日本の有力企業における「人材活用」「イノベーション」「市場開拓」の取り組みや実績について、調査データを分析し、「Smart Work」経営の実態をご紹介します。
多様で柔軟な働き方~限定正社員制度は約4割が導入、転勤への配慮も約7割
 今回は多様で柔軟な働き方をテーマに、特に限定正社員制度について見ていく。日本企業における長時間労働の発生や女性活躍の阻害要因として、正社員の無限定性が挙げられている。「職務」、「時間」、「場所」の3要素について無限定な働き方を従業員に求める事と、雇用の安定(解雇のしにくさ)がバーターとなっているが故に、無限定な働き方ができない労働者が正社員として働きづらい・働くことができない要因となっている。
 しかし、共働き世帯の増加などにより無限定な働き方ができない従業員が増加していることで、正社員の無限定性を「限定」する、限定正社員制度のニーズが高まっている。
 今回の調査で同制度の導入状況を聞いたところ、勤務地限定正社員の導入が37.2%と最も多く、職務および勤務時間を限定した正社員がどちらも13%台で続いた。いずれの制度も製造業より非製造業の導入率が高く、多様な人材の活躍のための制度の拡充という面では非製造業の方が進んでいることがわかる。
正社員の多様な勤務体系を実現する制度はありますか。(いくつでも)
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 また、場所の無限定性の1つである転勤についても、回答企業の52.2%が転勤の可否の希望を聞くなど、7割近くの企業がなんらかの配慮を行っていた。
 労働人口の減少から、多様な人材の活躍のために限定正社員制度の導入・浸透は進んでいくだろうが、一方で広範かつ強力な人事権を前提としていた人事戦略の見直しは避けられない。人事権の制約がある中で引き続き適切な人材配置や人材育成を進めていくか、それとも中途採用・解雇を前提としたいわゆるジョブ型雇用に大転換を図るか。企業・労働者双方にそれぞれメリット・デメリットがあり、近い将来選択を迫られる事になるだろう。
 
住居の移転を伴う、正社員の転勤(配置転換)について、以下の施策を実施していますか。(いくつでも)
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(編集企画部 原 直輝)
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