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日経「スマートワーク経営」調査解説(18)

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 日本の有力企業における「人材活用」「イノベーション」「市場開拓」の取り組みや実績について、調査データを分析し、「Smart Work」経営の実態をご紹介します。
研修費~従業員1人あたりで増加傾向、非製造が製造上回る
 今回は従業員1人あたりの研修費について見ていく。2014~16年の全602社の年間平均額の推移を見ると、66,948.5円(2014年)→69,264.5円(2015年)→71,336.1円(2016年)と増加傾向にある。研修費の増減は景気動向に左右されやすいので、景気回復が研修費の増加につながっている側面もあるが、前回のコラムで触れた人材の流動化による採用増も要因の1つと推測される。
 
一人当たり研修費(正社員数別)
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 企業規模別に見ると、社員数が多い企業ほど1人あたり研修費も増加する傾向にある。研修費は多い企業では1人あたり50万円以上にのぼるなど企業差が大きいため、平均額では社員数が2000人を超えたあたりから相関が見られなくなるが、中央値は社員数に伴って増加しており、一定の相関はあるといえるだろう。
 業種別で1人あたり研修費の平均額が最も高かったのは商社(115,144円)だった。総合商社が軒並み多額の研修費を投じており、平均額を押し上げた格好だ。製造業と非製造業を比較すると、非製造業は平均額で製造業を9000円程度上回った。製造業では各職掌の比率が研修費に影響しているようで、総合職比率の高い食品(88,551円)、医薬品(89,702円)、電機・精密・機械(79,926円)の平均額は高く、現業職比率の高い非鉄・鉄鋼(38,366円)、自動車・輸送用機器(45,589円)の平均額は低い。このことから、製造業においては総合職向けの研修が研修費の多くを占めていると推測できる。
 
一人当たり研修費(業種別)
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 一方、非製造業で同様の傾向は見られず、むしろ現業職比率が非常に高いのに平均額が10万円を超える運輸(106,523円)のような業種もあった。非製造業では総合職向けだけでなくサービスの現場における研修にも力を入れており、結果として製造業よりも平均額が高くなったといえそうだ。
(編集企画部 堀江晶子)
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