株式会社日経リサーチ
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日経「スマートワーク経営」調査解説(21)

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 日本の有力企業における「人材活用」「イノベーション」「市場開拓」の取り組みや実績について、調査データを分析し、「Smart Work」経営の実態をご紹介します。
人材活用とテクノロジー~導入効果、「生産性向上」が過半数
 今回と次回は人材活用とテクノロジーの関係について見てみよう。今回は個人のパフォーマンス向上のためのテクノロジーの導入・活用がテーマである。ここで言うテクノロジーとは、AI(人工知能)やビッグデータの活用、RPA(業務自動化)、ウエアラブル端末といった最先端技術だけでなく、人事情報のデータ化・分析・活用なども含めたICT(情報通信技術)の活用全般を含んでいる。
 個々の従業員のパフォーマンス向上のために上述したようなテクノロジーを導入したか、した場合はどのような効果(複数回答)が得られたかを聞いた。(下図の棒グラフはそれぞれの効果に対する全体値を表す)
 
個人のパフォーマンス向上のために導入したテクノロジーで得られた効果(いくつでも)
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 最も多かったのは「従業員の生産性向上」で過半数の企業が効果ありと回答した。「長時間労働の是正」が43.9%で続き、「時間・場所の柔軟な働き方の実現」も4割近くの企業が指摘した。一方、「従業員の事故防止・安全性確保」や「従業員のエンゲージメント向上」は効果を得られた企業は少なく10%台にとどまった。また、「特に効果を得られたテクノロジーの導入はない」とした企業が4分の1を超えたが、導入したが効果は得られなかった企業と、効果が得られるようなテクノロジーをそもそも導入しなかった企業と、両方が混在している可能性がある。
 次に、日経「スマートワーク経営調査」で偏差値70以上の最上位に格付けされた「S++」、いわゆる「五つ星企業」13社を見ると、「生産性向上」「長時間労働是正」と「エンゲージメント向上」は全社が効果を得られたと回答。「従業員の健康保持・増進」も12社で効果があるなど、全項目に渡って約70%以上の企業でパフォーマンスの向上効果が得られている。(A・Bクラスの企業のグラフは一部のみ掲載した)
また、そのうち最も効果があったものを1つお答えください。
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  更に、得られた効果の中で、最も効果があったものを1つだけ聞いたところ、「生産性向上」が25.9%でトップとなり、「柔軟な働き方」が14.5%で2位に入った。「柔軟な働き方」は五つ星企業では46.2%と断トツの1位だったが、偏差値65未満の企業では「生産性向上」と順位が逆転する。「長時間労働の是正」が最も有効とする企業は偏差値55以上60未満で急増し、55未満の企業では2位に浮上する。(「B++」以下の企業のグラフは省略した)
(HP編集長 川添真)
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