株式会社日経リサーチ
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日経「スマートワーク経営」調査解説(23)

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 日本の有力企業における「人材活用」「イノベーション」「市場開拓」の取り組みや実績について、調査データを分析し、「Smart Work」経営の実態をご紹介します。
業務改善提案~制度ありは過半数、実態・実績とも製造業と非製造業に差
 今回から企業のイノベーション力に関する調査結果を分析していく。ここで言うイノベーションとは、新たな技術や資源、手法などによる製品・サービスの開発・供給のほか、販売経路や販促方法、価格設定、製品・サービスのデザインといったマーケティング面での新たな手法の開発や導入・活用などを含んでいるとお考えいただきたい。
 イノベーションを推進する体制として、恒常的な仕組みがあるか、3つの制度について聞いたところ(複数回答)、「業務に関する改善提案制度」は半数以上(52.0%)の企業があると回答した。「新規事業提案制度」がある企業も3割近くに上ったが、「社内ベンチャー制度」は1割に満たなかった。また、無回答が4割あったが、これはほとんどそのまま3つの制度をいずれも持たない企業の割合と考えても良いだろう。
導入している恒常的な制度・仕組み(複数回答、%)
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 業種別の傾向を見ると、「改善提案制度」は製造業62.5%に対し、非製造業42.4%と20ポイントもの差がついた。製造業ではその他素材が80.0%と群を抜いて高く、非製造業では金融が7割、建設業が6割に達した。「新規事業提案制度」は製造業31.3%対非製造業27.4%とグッと差が縮まり、「社内ベンチャー制度」では非製造業が製造業を上回った。
【業種別】導入している恒常的な制度・仕組み
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 次に、恒常的な業務改善提案制度がある313社に対し、2014~16年度の3カ年の提案実績を質問した。従業員1人当たりの3年間の提案件数は平均11.9件だったが、全体では0.1件未満の企業が4分の1近くを占め、中央値は0.3件にとどまった。
2014~2016年度の業務改善提案件数実績(従業員1人あたりの3年間の平均件数で分類した企業の比率)
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 業種別では製造業の21.0件に対し、非製造業は2.0件と大差がついた。製造業では電機・精密・機械が34.2件で最も多く、その他素材が21.5件で続いた。非製造業では運輸が16.0件と断トツだったのに対し、7割の企業が制度ありと答えた金融はわずか0.3件。まさか提案することが何もない完璧なエクセレントカンパニー揃いというわけではないだろう。仕組みは整えたものの、十分に活用できていない現状が明らかになった。
(HP編集長 川添真)
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