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日経「スマートワーク経営」調査解説(25)

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 日本の有力企業における「人材活用」「イノベーション」「市場開拓」の取り組みや実績について、調査データを分析し、「Smart Work」経営の実態をご紹介します。
社外との連携~国内ベンチャーとの研究・開発、医薬品や金融・運輸で活発に
 今回は社外との共同開発や共同研究について取り上げる。2014~16年度に外部機関とこうしたプロジェクトを実施した企業は全602社のうち62.5%。無回答の37.5%はそのままそうした実績はなかったと解釈して差し支えないだろう。
2014~2016年度の3ヵ年に、以下の外部機関と共同開発・研究を行った企業の比率(複数回答)
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 連携先としては、「国内の大学等外部研究機関」が54.2%と最も多かった。外部企業については「ベンチャー企業」とそれ以外の「外部企業」(グループ会社を除く)に分けて聞いたが、「国内の外部企業」が44.5%で続き、「国内のベンチャー企業」も3割に上った。海外の連携先では「大学等外部研究機関」の24.6%が最高だった。
 業種別に見ると、製造業の77.8%に対し、非製造業は48.4%にとどまった。製造業の連携先のトップはやはり「国内の研究機関」で75.0%に達した。「国内の外部企業」も5割を超えた。「海外の研究機関」が41.0%で、「国内のベンチャー企業」(35.8%)を上回り、3位に入った。非製造業では「国内の研究機関」と「国内の外部企業」がともに30%台で僅差の1、2位。海外の連携先はいずれも10%前後だった。
外部機関と共同開発・研究を行った企業の業種別比率
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 個別業種では、製造業の中で医薬品の活発さが目立った。中でも「国内のベンチャー企業」との実績がある企業は64.7%で、2位に20ポイント以上の差をつけた。国内の医薬品業界で2012年以降、創薬系バイオベンチャーが再び勃興していることも関係がありそうだ。医薬品メーカーは海外との連携にも積極的で、「外部企業」との連携実績が58.8%、「ベンチャー企業」も47.1%と、2位に20ポイント近く水をあけた。
 非製造業では金融、運輸、電力・ガスの3業種が目に付いた。特に金融と運輸は「国内のベンチャー企業」との連携で40%前後が実績ありと回答した。金融業ではフィンテックにも活用されているAIの関連ベンチャー、運輸業では物流危機が叫ばれる中、急成長している物流ベンチャーが注目を集めている。共同開発・研究の活発化はこうした動きが背景にあるかも知れない。
(HP編集長 川添真)
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