株式会社日経リサーチ

電子マネーはカードが主流、
スマホ決済、非接触式の日常使い進む
QRコード式はセキュリティーに不安 性・年代で不満点にも差異

金融総合定点調査「金融RADAR」特別調査2019 リリース
 株式会社日経リサーチ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:福本敏彦)は7月25日、生活者の金融に関する意識や行動の実態を把握する金融総合定点調査「金融RADAR」の2019年版特別調査の結果をリリースしました。今回は昨年に引き続き、「金融サービスの対面・非対面のチャネル選好」「フィデューシャリー・デューティー」(顧客本位の業務運営)という金融機関の間で関心が高いテーマを取り上げたほか、新たに「銀行の店舗・ATM削減の動き」や「電子マネーサービスの支払い手段別の利用状況」についても質問しました。

 調査は首都圏40キロ圏内の20~74歳の男女を対象に6月26日~7月1日にインターネットで実施、有効回答数は3112人です。
Suicaは5割、PASMO・nanacoは3割がカード所有 スマホ登録は1割以下 
 乱立する電子マネー決済サービスについて、今回の調査では、電子マネーを「カード型」と「スマートフォン登録型」に分類し、所持・登録状況を聴取しました。

■カードを所有しているサービスとスマートフォンに登録しているサービス
カードを所有しているサービスとスマートフォンに登録しているサービス

 カード決済とスマホ決済どちらも可能なサービスでは、多くのサービスでカード所有者に比べ、スマホ登録者が少ないという結果になりました。JR東日本が発行する交通系ICカード「Suica」は、回答者全体の半数以上の人がカードを所有していますが、スマホに登録しているのは全体の10%にとどまります。スマホ登録者がカード所有者を上回ったのは「LINE Pay」のみで、こちらはスマホ登録後に任意でカードを作成できるサービスとなっています。スマホにも登録できるカード型電子マネーのサービスでは、まだカード型が主流のようです。なお、カード型のみ/スマホ登録のみのサービスの所有・登録状況は次表の通りです。

■カード型のみ/スマホ登録のみのサービスの所有・登録状況

カード型のみ/スマホ登録のみのサービスの所有・登録状況
スマホ決済、週1回以上の利用率上位は非接触式サービスが独占
 更に、「所有・登録している」と答えたサービスのうち、「スマホ登録型」サービスを「非接触式(店頭の機器にかざすタイプ)」と「QRコード式(QRコードを読み取るタイプ)」に分類し、それぞれの決済手段について利用頻度を聴取した結果が次のグラフです。

■登録しているスマホ決済サービスの利用状況
※鉄道やバスなど交通機関の運賃支払いでの利用は除く
※非接触式、QRコード式それぞれ「週1回以上」の利用者割合が多いサービス上位5つを表示


登録しているスマホ決済サービスの利用状況

 週1回以上の利用率が最も高いのはSuicaで、登録者の50%に上りました。2位以下はiD、nanaco、QUICPay、楽天Edyがいずれも30%台で続き、5位までを非接触式サービスが占めました。QRコード式サービスのトップ、全体の6位はPayPayで週1回以上利用率は31.5%と、5位の楽天Edyをわずかに下回ったものの、QRコード式で唯一利用率を30%台に乗せました。
QR決済、若年男性は「機能」、若年女性は「利用店舗」に不満 
 では、なぜQRコード式の利用頻度が低いのか、いずれかのQRコード式サービスを「知っている」と答えた方に「QRコード式決済の不便・不満に感じる点」を聞きました。その結果を性年代ごとに分けると、それぞれの層の特徴が見えてきました。

■QR決済について、不便・不満に感じること ※上位9つを抜粋して表示

QR決済について、不便・不満に感じること ※上位9つを抜粋して表示

※全体値より±5p以上に網掛け

 全体で最も多い「セキュリティー面に不安がある」は、男性より女性の方が高い傾向があり、特に女性40代以上では2割以上が不安があると答えています。2019年7月にサービスを開始した「7Pay」で不正アクセスによる被害が大きく報じられたこともあり、セキュリティー不安は今後、登録への更なる障壁となることが予想されます。
 男性では20-30代で、他の層よりも「支払い時のコード読み取りに手間がかかる」「アプリが使いづらい・不具合がある」などの回答率が高くなっています。男性20-30代は、QRコード式決済のアプリやコードの読み取りシステムなど機能面に対する不満が強いようです。一方、同年代の女性は他の層よりも「利用できる店が少ない」「支払い方法を店員に伝えるのが面倒」などが高く、店舗利用面に対する不満が強いことが分かります。
 「金融RADAR」は生活者の金融に対する意識や世帯における金融行動の実態を総合的に把握するための定期調査で、毎年秋~冬に本調査、春~夏に特別調査を実施しています。前身を含めると30年以上の歴史と実績があり、調査結果は金融機関をはじめ、シンクタンク、大学など各方面でご利用いただいています。今回の調査結果や商品内容の詳細などに関しては、どうぞお気軽にお問い合わせください。
 
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