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CXを探る~苦情への対応、顧客の継続利用意向を左右 シリーズコラム 第3回

  日経リサーチは生活者が感じる不便や期待外れといった「痛点」にフォーカスした調査を実施しました。生活者はどこに痛点を感じるのか、痛点の発生は企業にどう影響するのかなどを数回にわたってご紹介します。
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 今回は痛点が多い業種について、顧客からの申し出の有無やその後の企業の対応が商品やサービスの利用継続意向にどう影響するのかを見ていく。

 前回のコラムでも述べた通り、生活者は小売り、消費財・日用品、金融、通信・通信機器、レジャー・余暇といった業種で痛点を感じることが多い。これらの業種では、企業は痛点を正しく把握できているだろうか。痛点を感じた顧客が企業へ苦情などの形で申し出た割合を表したのが図1である。

図1 痛点の申し出割合

C7252-01

※企業へ申し出た割合には、コールセンターなどの専用窓口だけでなく、
商品やサービスを購入した店舗やインターネットなどへの申し出を含む

 全15業種の平均では、痛点を感じた顧客の27.5%が企業に申し出ている。痛点の多い5業種の中では通信・通信機器が32.6%と最も多く、申し出た先(複数回答)は電話窓口52.1%、店舗46.8%、インターネット31.5%だった。1つの痛点を解消するまでに、電話や店舗など複数のチャネルで申し出をした様子がうかがえる。ただし、こんな通信・通信機器でさえ、3人に2人は痛点を感じても何も行動を起こさないサイレントカスタマーである点には注意が必要だ。また、消費財・日用品は申し出る割合が19.2%と平均を大きく下回っている。

 次に、申し出への対応満足度と利用継続意向の関係を見ていく(図2)。

図2 申し出への対応満足状況別に見た業種ごとの利用継続意向(%)

C7252-02

※利用継続意向とは、痛点を感じた企業を今後も利用し続けるかとの質問に
「必ず利用を続ける」「多分利用を続ける」と回答した人の割合

 小売りを除いていずれの業種も、痛点を申し出たうえでその対応に満足した場合が最も利用継続意向が高い。
 小売りは痛点を申し出なかった場合と、申し出て対応に満足した場合との利用継続意向の差はわずかだが、申し出に対して「なんの対応もない」場合には利用継続意向が大きく落ち込む。申し出たからには企業側に相応の対応を期待する顧客の厳しい視線がうかがえる。
 金融や通信・通信機器では痛点を申し出ない顧客よりも、申し出への対応に満足した顧客の利用継続意向が高い。これらの業種の場合、痛点があっても企業が満足のいく対応をすれば、半数以上の顧客が今後も利用したいと考える。痛点を申し出た顧客に対して、満足してもらえる対応をすることがロイヤリティー向上に効果があると言えそうだ。
 消費財・日用品も申し出への対応に満足した顧客の利用継続意向が高いが、そもそも痛点を申し出ない顧客も多い。まずは申し出てもらい、顧客の感じる不便や期待外れを企業側がきちんと把握できるようにすることが課題と言える。
 レジャー・余暇は他業種に比べて全般的に利用継続意向が低いが、それでも申し出への対応に満足した顧客の利用継続意向は比較的高くなっている。リピーターを獲得するうえで、痛点の把握と申し出への対応が重要であることに変わりはない。


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