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DX(デジタルトランスフォーメーション)推進は道半ば【連載】日経「スマートワーク経営」調査結果解説コラム 第3回

国内有力企業710社が回答した第4回日経「スマートワーク経営」調査。2020年11月に公表された調査結果から、企業の働き方改革推進や生産性向上に役立つデータをご紹介します。(全5回中第3回、隔週掲載予定)

今回は近年DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の観点からも注目されている、IT人材やAI、IoTといった新技術への取り組みについて取り上げます。

先端IT人材がいる会社は27.7%にとどまる

現時点でIT人材は社内にどの程度いるのでしょうか。調査では、システム担当者と区別するため、「①自社の情報システム部門の社員」「②自社以外のシステム開発等が主たる業務の社員」「③ ①②以外の先端IT人材」について聞きました。また、関連する職種として、「データサイエンティスト」の人数も聞きました。社内に1人以上いると回答したのは①自社の情報システム部門の社員が76.8%だったのに対し、③先端IT人材は27.7%、データサイエンティストは27.6%にとどまりました。正社員100人当たりの人数を見ても、①が2.4人、③が1.0人、データサイエンティストは0.4人でした。また、人数が無回答の企業も4割近くあったことから、IT人材やデータサイエンティストをそもそも社内で定義できていない企業が多い事がうかがえます。

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イノベーション推進は時間と人材の確保が課題

イノベーションを推進する上で、どのような課題があるか2つまで挙げてもらったところ、「日々の業務に追われて余剰時間がない」(30.3%)、「AIなど新技術への理解がある社員が少ない」(22.0%)が多く挙がりました。イノベーションの推進には、時間と人材の確保が課題となっているようです。

イノベーション推進における課題(主なもの2つまで)(N=710)(%)

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テクノロジー推進施策の実施は増加傾向

IT人材の社内配置はまだ進んでいないことがわかりましたが、テクノロジー関連ではどのような施策を推進しているのでしょうか。最も多かったのは「全社横断的に研究開発等を検討する専門部署」を設置しているで53.2%、次いで「新技術を専門に扱うベンチャー企業と提携」が34.2%と、体制の整備や社外連携を先行させる一方、「データサイエンティストの社内育成を実施」が29.9%、「専門社員以外の社員に広くAI等に関する教育を実施」が22.5%と、社内の人材を育成・教育に乗り出す企業はまだ少数のようです。ただ、2018年の調査結果と比較すると、概ねどの施策も実施率が向上しています。DX推進は道半ばであるものの、その重要性の認識が浸透し、取り組む企業が年々増加しています。

AI・IoT・ビッグデータ等新しいテクノロジーの推進施策(%)

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日経リサーチは以上の内容を更に詳細に分析した調査データを「Smart Work経営診断プログラム」の中で提供しています。調査の評価結果の詳細を他社と比較・分析できるベンチマークレポート(40万円~)のほか、データ集(20万円・税抜)も提供しています。調査にご協力いただいた企業様だけでなく、非回答の企業様もご購入可能です。企業の働き方改革推進・生産性向上に向けた施策・制度などの検討資料として、ぜひご活用ください。 詳細は下記URLをご覧ください。

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