日本経済新聞社の総合調査会社
株式会社日経リサーチ

CX(顧客体験)向上、過半数が必要性認識

ビジネスパーソン1000人調査、取り組み進行中は約2割

新型コロナ禍での生活が1年以上続き、皆様のビジネスにも様々な変化が起きているのではないでしょうか。日経リサーチは首都圏・関西圏・中京圏のビジネスパーソン約1000人を対象に、「新型コロナ禍でのビジネス課題」について調査しました。そこで浮かび上がったのが「顧客視点で考えることの重要性」です。以下、調査結果をご紹介します。

顧客ニーズの変化への対応が最重要

今後1年間、自社のビジネスで重要だと思うことを複数回答で質問したところ、1位は「顧客ニーズの変化への対応」(64%)でした。2位の「デジタル化の一層の推進による生産性向上」(33%)の約2倍です。新型コロナ禍は社会のデジタル化を加速させ、消費者の購買行動や企業との接点も大きく変化しています。BtoC、BtoBを問わず、顧客ニーズへの対応が課題と考えるビジネスパーソンは多いようです。

CX向上の取り組み、進行中は2割弱

顧客ニーズに的確に対応するには、顧客視点を起点とする取り組みが欠かせません。そこで、そのための有効な手法として注目されるCX(顧客体験)向上に向けた取り組み状況について聞きました(図-1)。その結果、CX向上の必要性を認識しているビジネスパーソンは合計で過半数に達したものの、実際に取り組んでいるとの回答は2割弱にとどまりました。調査では、具体的にどのように施策を進めれば良いか戸惑う回答者から、様々な声が集まりました。

「旧タイプの年功序列型企業で、新しいことに取り組もうとする姿勢がない。あったとしても、他社の動向を見守る程度で遅々として進まない」(食品・医薬・化粧品/財務・経理部門/課長クラス)
「(CXは)一部の部門だけで対応しており、現状広く浸透していないので、社内で温度差が激しい」(その他/営業・販売部門/主任・係長クラス)
「クレームを社に伝えてくれる顧客が限定されており、1回きりでサービスから離れていった顧客からのフィードバックが乏しい」(農林水産/総務・人事部門/主任・係長クラス)

 

図-1 CX(顧客体験)向上への取り組み状況(%)
図1

メリットは既存顧客との関係性強化、他社との差別化なども期待

CX向上に特にどんなメリットがあると思うか、選択肢の中から1つだけ選んでもらったところ、「既存顧客の維持」(19%)が1位になり、3位に「既存顧客のロイヤリティ向上」(16%)が入りました(図-2)。すでに取り組みが進行していると答えた回答者に限ると、既存顧客のロイヤリティ向上(24%)がトップにあげられており、離反抑制や利用頻度・単価向上などの面で効果を感じやすいようです。

 

図-2 CX向上はビジネスにとって特にどのようなメリットがあると思うか(%)
図2

図2を見ると、CX向上によるメリットがこれだけでないことが分かります。顧客視点で接点や提供サービス・体験を見直すことで、「競合他社との差別化」(2位)や「ブランドイメージの向上」(4位)に貢献します。スムーズな購買体験ができるよう、デジタル化する領域と人が介在する領域を切り分けることで、副次的に「業務効率化」や「社員のモチベーションアップ」にもつながります。また、顧客視点で考えたり、顧客の声に耳を傾けたりする習慣がつくことで、「新商品・サービスの開発」に役立ち、「収益向上」につながるメリットもあります。

新型コロナ禍で売り上げ・収益に影響が出ている企業は、顧客の行動・意識を見直すところから新たな取り組みを始めてみてはいかがでしょうか。顧客との接点や顧客が重視していることなどもコロナ前と大きく変わっているはずです。

日経リサーチは「カスタマージャーニーを使ったCX戦略」を考える無料ワークショップを定期的に開催しています。CX向上の取り組みを始めたいが、具体的にどうすれば良いか分からないといった検討を始めたばかりの方にも役立つ内容です。ご関心がある方はお気軽にお問い合せください。

調査概要

調査対象 企業規模100人以上の株式会社にお勤めの方
調査対象地域 首都圏、中京圏、関西圏
調査主体 株式会社日経リサーチ
調査時期 2021年1月26日~28日
回答者数 1085人

(ソリューション本部デジタルマーケティング部 菅野裕美)

このサービスに関する
ご相談や見積もりのご依頼がございましたら、お気軽にお問い合わせください
当サイトでは、利用者が当サイトを閲覧する際のサービス向上およびサイトの利用状況把握のため、クッキー(Cookie)を使用しています。当サイトでは閲覧を継続されることで、クッキーの使用に同意されたものとみなします。詳細については、「当社ウェブサイトにおける情報収集について」をご覧ください。