タイと英国の好調さ目立つ 米露は下落するも、各国上昇基調

日経リサーチの「世界暮らし向きDI」2014年7月調査結果より

 株式会社日経リサーチがアジアを中心とした世界各国の生活実態を探る「世界暮らし向きDI」調査の最新結果(2014年7月実施)がまとまりました。

 この調査は米国、英国、中国、インド、マレーシア、タイ、ブラジル、ロシアの8カ国に、前回から日本を加えた計9カ国に住む20~59歳の男女各国約200人ずつにインターネットを通じて生活実感を尋ねるもので、現在と3カ月後の暮らし向きを聞き、「暮らし向きがよい(よくなる)」と回答した割合から、「悪い(悪くなる)」と回答した割合を引いた結果が「暮らし向きDI(指数)」となります。

 調査は昨年7月から3カ月に1回実施しており、今回が第5回になります。結果は短信スタイルにまとめてお客様にご提供しています。

 今回7月の調査では、現在の暮らし向きDIが米国とロシアを除く7カ国で前回4月調査より上昇しました。

 特に、上昇幅が大きかったのはタイと英国です。5月末のクーデター後、デモなどが落ち着きを見せたタイは16ポイントの上昇となり、3カ月後の暮らし向きDIも前回より18ポイント上昇しました。また、英国は4~6月期のGDPがリーマンショック前のピークを上回る規模となり、個人消費がこの10年で最高の水準に達するなど、経済の好調さを反映し、14ポイントの上昇となりました。前回調査で10ポイント以上の落ち込みを見せたブラジルは、景気低迷やサッカーW杯への巨額投資に対する抗議デモがW杯開幕後は収束したこともあってか、前回より4ポイント上昇と微増しました。

 一方、現在の暮らし向きDIが前回より低下した米国とロシアはともに2回連続の落ち込みとなりました。ロシアはウクライナ情勢の緊迫化が続いていますが、大統領支持率が依然8割を超えるなど、国民の暮らしへの不満は感じられず、前回から4ポイント減にとどまりました。

 今回が2回目の調査となる日本は、現在の暮らし向きDIが前回より11ポイント上昇しました。3カ月後の暮らし向きDIも前回の-10からプラスに転じ、消費増税による消費の落ち込みからの回復を期待させる結果となりました。

「日経リサーチ世界暮らし向きDI」とは:
世界9カ国で、20~59歳の男女を対象に、現在と3カ月後の暮らし向きについて、インターネット調査を実施(2014年7月3日~10日)。「暮らし向きがよい(よくなる)」と回答した割合から「悪い(悪くなる)」と回答した割合を引いた結果を下表のようにDIとして指数化しました。

*前回調査より対象国へ日本を追加しました。


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株式会社日経リサーチ 国際調査本部
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