STATISTICAL RESEARCH有効なデータを増やし
正しい統計で社会に良い影響を

MISSION

平成最後の年に新しい統計調査がスタートした。総務省と経済産業省が所管する非製造業関連の3調査を統合・再編した「経済構造実態調査」だ。これと「工業統計調査」という2つの調査の事務局を日経リサーチが運営する。合計で約30万企業(事業所)が対象となる大型調査。政府統計調査の不正問題という“逆風”の中、いかにより多くの調査対象の協力を得て、正確かつ有効なデータを集められるか。そのMISSIONに挑戦する3人の若手社員に話を聞いた。

森倉、生田、中村(左から)

リサーチャー森倉、生田、中村(左から)

統計調査本部にて、リサーチャーとして官公庁統計調査の応札対応から実査の管理・データの処理までを幅広く一貫して担当。

リサーチャーとは

市場調査を企業や団体から請け負う調査専門会社や、企業のマーケティング部門に所属して、市場調査に当たるスペシャリスト。
詳しくは「職種紹介」ページへ

大型統計調査は「やる機会がない」「滅多にない経験」

−皆さんがこのプロジェクトに関わったいきさつと今の気持ちを聞かせてください。

生田:私はこの3人の中で唯一、入札の準備が始まった時から関わっています。入札の話を初めて聞いたのは昨年5月頃で、8月から3カ月ほどかけて数百ページの提案書を書き上げました。7~8人で章ごとに担当者を決めて執筆に当たりましたが、私の担当章は他章と関連する部分が多く、調整しないと内容がなかなか確定せず、1カ所変わると全体が変わったりして大変でした。

森倉:私はキャリア採用で入社し、昨年10月、入札まであと1カ月という慌ただしい時期にこちらへ配属になりました。政府の大型統計調査はなかなかやる機会がないから、面白そうだなと思いました。

中村:私は落札直後の今年2月に異動してきたばかりです。前の職場では経験したことのない規模の大型プロジェクトです。プロジェクトマネジメント力を伸ばせそうですし、このチャンスにデータベースやプログラミングのことも覚えてスキルアップしたいと思っています。

 

複雑で大きな未知の領域、コミュニケーションの大切さ

−このプロジェクトに取り組むにあたっての課題は何でしょう。

生田:私たちの仕事は間違いなく正確に情報を集めることだと考えています。このプロジェクトでは3種類の調査を実施するのですが、内容や調査対象など重なりつつも一致はしない調査を1つの事務局で管理するのは大変だなと感じています。

森倉:今年1月に落札した時は、良かったなと思いましたが、すごく忙しくなると言われて、どんなに大変なのかイメージがわかなくて、ちょっと怖かったです(笑)。今は、意思疎通の大切さをすごく感じています。クライアント(総務省・経済産業省)のご担当者や色々なパートナー企業の間には意見の相違などもあるので、コミュニケーションを取るのがとても肝心だなと思います。

中村:大規模なプロジェクトに対するノウハウはこれまでも社内に培ってきたと思うのですが、今回は別々の調査が1つになったことで、今までのイメージと違う複雑で大きい調査だなと感じています。ノウハウがありつつ前例がないので、先輩方にも未知の領域があるというか、手探りでやっているようなところもあって、そのへんが難しいと思います。
 

ビッグプロジェクトをチームワークで乗り越える

−最後にこのプロジェクトへの意気込みや目標などを聞かせてください。

中村:私は調査票などの資材作成と工業統計調査の回答確認作業を担当していますが、派遣社員など大勢の人達に気持ちよく働いてもらうため、全体がギスギスしないで仕事を進められるよう、最大限の努力をするつもりです。前の部署でやっていた仕事と全然内容が違い、正直ゼロベースで理解して覚えないといけないので、新たな気持ちで前向きに取り組みたいです。とりあえず、調査資材の作成を早く終えて、回答確認作業が始まるまで、エラーチェック関連の勉強とシステム構築に充てたいです。

森倉:私の役割はコールセンターでのお問い合わせ全般の管理と事務局のホームページの作成ですが、前職でもコールセンターのお客様係の管理をしていたので、その経験を生かせると思います。色々な人や組織が関わるので、ミスを防ぐため、ちゃんと意思疎通できるように改善していきたいです。また、政府統計の不正問題があったので、調査に答えたくない、協力しないという電話をコールセンターが受けることがあると思います。何を言われても私たちはきちんと調査していることをお伝えして、ご回答が得られるよう、コールセンターでしっかり対応していきます。

生田:前部署で担当していたWeb調査は、規模が大きくなっても大変さはそれほど変わらないのですが、この規模の調査の事務局は初めての経験で、実際にヒトやモノを動かして調査するとどうなるのか興味があります。可能な限り回収率を上げ、回収した調査票はできる限り間違いを正して、使えるデータに直してから納品する。有効なデータを増やせれば、国の統計がより正しくなり、その結果何かしら社会に良い影響が出ればいいな、と思っています。
 

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