BUSINESS TRANSFORMATION大胆な業務改革プロジェクトで
より早く、より正確に、情報をValueに変える

MISSION

日経リサーチは、日本経済新聞のデータベースコンテンツの柱となる企業情報の収集・加工を手掛けている。
企業を正しく評価・分析するには正確な情報が必要であり、その重要性は高まる一方だ。しかし、各企業の開示情報や財務データはすべての企業で同じ定義がなされているわけではなく、単純な比較は難しい。日々更新される企業の膨大な情報を精錬し、正確性の純度を高め、最速で発信するには何をすべきか。データ開発本部の業務改革への挑戦を紹介する。

岡田

プロジェクト統括責任者岡田

業務改革専任部長。企業調査部や企業経営研究部で、企業に関する各種データの収集・収録関連業務、従業員満足度ほか企業・病院などの評価軸の分析業務に従事。分析評価に使用可能な企業データベースの構築・管理に長年携わり、運用設計を担当。

デジタルキュレーターとは

日本経済新聞が提供するデータベースコンテンツの収集・加工業務を行います。
日々更新される企業の膨大なデータを正確に、いち早く、
ビジネスパーソンにとって有益な情報を提供するスペシャリストです。

詳しくは「職種紹介」ページへ

私たちの社会はどこに向かうのか。
その重要な“指標”が企業情報

私たちデータ開発本部は企業が発信する財務データ、人事情報など、様々な企業情報を収集し、情報のユーザーであるビジネスパーソンやシンクタンク、研究者などが使いやすいように加工して提供しています。「加工」というと別なものに変えるように聞こえますが、そうではありません。
ユーザーは私たちが提供する情報=データを基に企業の分析・評価や、経営戦略の立案を行います。企業情報は重要な指標として利用されるわけですから、より早くより正確なデータが常に求められます。しかし、企業が開示した情報は、企業間で定義が異なって不揃いな状態で、このままでは使いにくい。そこで、私たちがそうした情報を明確な基準で整え、正確性の純度を上げて、ユーザーが活用しやすくします。これが「加工」です。
企業の情報が集まると、世の中の大きな流れが見えてきます。すると、私たちの社会がどこに向かうのかを俯瞰しやすくなり、無機質に見えた企業情報の数値の一つひとつから、背景にあるストーリーが生き生きと浮かび上がってきます。私は入社以来、企業情報の収集と企業データベース構築に携わっていますが、飽きるどころか、ますます面白さを感じています。

大胆な改革で情報の正確性だけでなく、
業務効率も目覚ましく向上

私たちは著しいスピードで進化するテクノロジーや刻々と変化する環境に後れを取らず、日々多様性を増すユーザーの要請に応えるため、常に最適解を考えて実行してきました。しかし、個別業務での自動化・最適化は進めてきているものの、全体最適とは言えない状況でした。そこで、「本部内の業務の流れをとらえ直したら、データの精度も働き方も変わるのではないか?」と考え、データプロセッシングシステム(DPS)プロジェクトという業務改革プロジェクトを立ち上げました。
私はプロジェクト統括責任者として、課題の洗い出しから仕様化までを検討し、業務フローを組み上げました。汎用性の高いデータベースを構築し、各業務へ展開できるプログラムにすることで、扱えるデータ量が何倍にもなる。かつて取り組んでいた深層学習や自動分類の技術を取り入れると、チェックの時間が3分の1に減る。わかりやすい成果の1つは、年間でコピー用紙100万枚の削減です。ほぼ2トントラック1台分のペーパーレスを実現できました。付随するファイリング業務なども無くなり、業務効率向上に貢献できました。

情報価値を発見し、メンバーのポテンシャルを
引き出すプロジェクト

実はこのプロジェクト、外部の力にほとんど頼らずに社員がワンチームになって、わずか半年で開発から運用まで持っていくことができました。構想を共有し、チャレンジしようという気概のある若手社員。チームで解決できないことも、相談を持ち込むと実現にむけて踏み出してくれたシステム部門。メンバーの深い連携、健闘があってこそ成り立ったと思います。
私がもっとも嬉しかったのは、プロジェクトを通じて、業務改革チームのメンバーの成長が目覚ましかったことです。このことは、私たちの仕事と提供する情報の質を高めることに直結します。DPSプロジェクトは単なる業務改革ではなく、情報をValue(=価値)に変えるプロジェクトであったと自負しています。
目の前の情報を俯瞰して見通しを持つこと。共通事項を探してルールを作ること。決められた工程を守り、ユーザーに提供すること。それだけでなく、ユーザーがこれから求めていくであろう未来の形を見越して、それを工程やサービスに組み込んでいくこと。どれも情報価値の発見であり、宝探しのようなわくわくする体験です。今回のプロジェクトはその最初の一歩でした。

今後もこの経験を活かし、メンバーと共にさらに情報の価値を高める業務改革を進めていきたいと考えています。

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